猫の不妊手術・避妊去勢手術について|時期・意味・発情やスプレー前に行う大切さ

猫の不妊手術・避妊去勢手術について|時期・意味・発情やスプレー前に行う大切さ

猫の不妊手術・避妊去勢手術について

猫を迎えた時に、必ず考えておきたい大切な医療のひとつが不妊手術です。

不妊手術とは、猫が繁殖できないようにする手術全体を指す言葉です。

女の子に行う手術を避妊手術、男の子に行う手術を去勢手術といいます。

つまり、避妊手術と去勢手術をまとめて、一般的に「不妊手術」や「避妊去勢手術」と呼ぶことがあります。

猫の不妊手術は、望まない繁殖を防ぐためだけのものではありません。

発情によるストレス、オス猫のスプレー行動、脱走、ケンカ、将来的な病気のリスクを減らすためにも、とても大切な手術です。

特に大切なのは、最初の発情やスプレー行動が始まる前に手術を考えることです。

一度発情やスプレーが始まってしまうと、手術後も行動として残ってしまう場合があります。

ここでは、猫の不妊手術の言葉の違い、手術をする意味、時期の考え方、よくある不安、術後のケアについて分かりやすくまとめます。

猫の不妊手術・避妊去勢手術について|時期・意味・発情やスプレー前に行う大切さの4コマ漫画説明

不妊手術・避妊手術・去勢手術の違い

猫の手術について調べていると、不妊手術、避妊手術、去勢手術という言葉が出てきます。

少し分かりにくいですが、意味を整理すると次のようになります。

  • 不妊手術:繁殖できないようにする手術全体を指す言葉
  • 避妊手術:女の子の猫に行う手術
  • 去勢手術:男の子の猫に行う手術
  • 避妊去勢手術:避妊手術と去勢手術をまとめた言い方

女の子の避妊手術では、卵巣や子宮に関係する手術を行います。

男の子の去勢手術では、精巣を取り除く手術を行います。

保護猫活動やTNRの場面では、男の子・女の子をまとめて「不妊手術」と呼ぶことも多いです。

どの言葉も大きくは「望まない繁殖を防ぎ、猫が安全に暮らすための手術」と考えると分かりやすいでしょう。


最初の発情やスプレー前に手術を考えることが大切です

猫の不妊手術で特に大切なのは、女の子は最初の発情前、男の子はスプレー行動が始まる前に手術を考えることです。

女の子の最初の発情は、生後6ヶ月から7ヶ月頃に見られることがあります。

男の子では、生後7ヶ月から8ヶ月頃にスプレー行動が始まる子もいます。

もちろん個体差はありますが、この時期を過ぎると、発情やマーキングに関係する行動が出やすくなります。

一度スプレーを覚えてしまうと、去勢手術をしても完全には止まらないことがあります。

また、女の子の発情は、鳴き声、落ち着きのなさ、食欲の変化、脱走しようとする行動などにつながることがあります。

そのため、不妊手術は「困ってから考える」のではなく、発情やスプレーが始まる前に予定を立てておくことがとても大切です。


手術時期は病院によって考え方が違います

一般的な動物病院では、生後6ヶ月を過ぎてから避妊去勢手術を受け付けることが多いです。

これは、麻酔によるリスクや、体の成長を考えて慎重に判断しているためです。

動物病院としては、麻酔中の事故や死亡リスクをとても心配するため、ある程度体が成長してから手術を行いたいと考える場合があります。

一方で、実際には生後3ヶ月ほどから手術が可能とされる場合もあります。

不妊手術に慣れている病院や、保護猫・地域猫の手術を多く行っている病院では、生後2ヶ月頃から対応してくれる場合もあります。

ただし、すべての猫に同じ時期が合うわけではありません。

月齢だけでなく、体重、体調、持病の有無、ワクチン状況、病院の方針によって判断は変わります。

大切なのは、手術できる時期を早めに動物病院へ相談し、発情やスプレーが始まる前に間に合うように計画しておくことです。


不妊手術をする意味

不妊手術には、さまざまな意味があります。

一番分かりやすい目的は、望まない繁殖を防ぐことです。

猫は繁殖力が高く、条件がそろうと短期間で頭数が増えてしまいます。

生まれた子猫すべてに安全な行き先を見つけることは簡単ではありません。

また、手術には繁殖を防ぐ以外にも、発情によるストレスや問題行動を減らす意味があります。

  • 望まない妊娠・出産を防ぐ
  • 発情による強い鳴き声や落ち着きのなさを減らす
  • オス猫のスプレー行動を予防しやすくする
  • 発情に伴う脱走リスクを減らす
  • ケンカや感染症リスクを減らす
  • 将来的な生殖器系の病気のリスクを減らす

不妊手術は、猫を人間の都合で変えるためだけのものではありません。

猫が安全に、穏やかに、長く暮らしていくための大切な選択でもあります。


女の子の避妊手術について

女の子の猫に行う不妊手術を、避妊手術といいます。

避妊手術は、卵巣や子宮に関係する手術です。

手術を行うことで、妊娠・出産を防ぐことができます。

また、発情による鳴き声、落ち着きのなさ、脱走しようとする行動を減らせることがあります。

女の子は、最初の発情が来ると大きな声で鳴いたり、体をこすりつけたり、外へ出たがるような行動を見せることがあります。

完全室内飼いであっても、発情中は脱走リスクが高くなることがあります。

そのため、女の子では最初の発情前に避妊手術を考えることが大切です。

また、避妊手術により、将来的な子宮の病気や卵巣に関係する病気のリスクを減らせる場合があります。


男の子の去勢手術について

男の子の猫に行う不妊手術を、去勢手術といいます。

去勢手術は、精巣を取り除く手術です。

去勢手術をすることで、繁殖を防ぐだけでなく、発情に関係する行動を減らせることがあります。

特に大切なのが、スプレー行動の予防です。

未去勢のオス猫では、成長とともに尿を壁や家具にかけるスプレー行動が始まることがあります。

男の子のスプレーは、生後7ヶ月から8ヶ月頃に見られることがあります。

一度スプレーが習慣になってしまうと、去勢手術をしても行動として残ってしまう場合があります。

そのため、男の子では、スプレーを始める前に去勢手術を考えることがとても大切です。

また、去勢手術により、発情に伴う脱走、ケンカ、外の猫への反応を減らせることがあります。

猫のスプレー行動についてはこちら


発情やスプレーが始まってからでは遅いこともあります

不妊手術は、発情やスプレーが始まってからでも意味があります。

しかし、行動の予防という意味では、始まる前に手術を考えることがとても大切です。

女の子では、最初の発情を経験する前に避妊手術を行うことで、発情による強い鳴き声や脱走リスクを防ぎやすくなります。

男の子では、スプレーを覚える前に去勢手術を行うことで、スプレー行動を予防しやすくなります。

一度覚えた行動は、手術後も習慣として残ることがあります。

そのため、「発情したら考える」「スプレーし始めたら考える」のではなく、迎えた時点で早めに手術時期を相談しておきましょう。


早期手術についての考え方

不妊手術の時期については、動物病院によって方針が異なります。

一般的な動物病院では、生後6ヶ月以降を目安にすることが多いです。

一方で、保護猫や地域猫の手術に慣れている病院では、生後2ヶ月から3ヶ月頃の早い時期に不妊手術を行う場合もあります。

早期手術には、発情やスプレー前に対応しやすいという大きな利点があります。

一方で、麻酔や体調管理には十分な経験と配慮が必要です。

そのため、早い時期の手術を希望する場合は、子猫の不妊手術に慣れている動物病院へ相談することが大切です。

大切なのは、早ければよいという単純な話ではなく、発情やスプレーの時期に間に合うように、その子の体格や体調に合った時期を選ぶことです。


手術前に確認しておきたいこと

不妊手術を受ける前には、動物病院で体調を確認します。

手術には麻酔が必要になるため、健康状態の確認がとても大切です。

病院によっては、手術前に血液検査を行うことがあります。

また、ワクチン接種やノミダニ・寄生虫対策、体重、食欲、便の状態などを確認することもあります。

手術前の絶食時間や、当日の持ち物、帰宅後の注意点は病院によって異なります。

事前にしっかり説明を聞き、不安な点は遠慮なく確認しておきましょう。


麻酔が心配な場合

不妊手術で多くの方が心配されるのが、麻酔のリスクです。

どのような手術でも、麻酔には一定のリスクがあります。

一般的な動物病院が手術時期を慎重に考えるのも、麻酔中のトラブルを避けたいという理由があります。

ただし、避妊手術や去勢手術は、多くの動物病院で日常的に行われている手術でもあります。

特に不妊手術に慣れている病院では、子猫の体調管理や麻酔管理にも経験があります。

不安がある場合は、手術件数、麻酔管理、術前検査、術後の見守り体制について、動物病院に確認してみるとよいでしょう。

心配だから先延ばしにし続けると、発情やスプレーが始まってしまうこともあります。

不安を抱えたままにせず、早めに信頼できる動物病院へ相談することが大切です。


術後のケアについて

手術後は、猫が静かに休める環境を用意しましょう。

麻酔から覚めた直後は、ふらついたり、ぼんやりしたりすることがあります。

高い場所に登らせたり、走り回らせたりせず、落ち着いた場所で過ごさせることが大切です。

女の子の避妊手術では、お腹に傷ができるため、傷口を舐めないように注意が必要です。

病院からエリザベスカラーや術後服をすすめられることもあります。

男の子の去勢手術は比較的負担が少ないことも多いですが、術後の出血、腫れ、元気や食欲の低下がないかを確認しましょう。

薬が出た場合は、指示通りに飲ませます。

傷口の赤み、腫れ、出血、食欲不振、ぐったりしているなどの様子がある場合は、早めに動物病院へ相談してください。


手術後は太りやすくなることがあります

不妊手術の後は、ホルモンの変化により太りやすくなることがあります。

発情や繁殖に使われていたエネルギーが減るため、同じ量を食べていても体重が増えやすくなる場合があります。

手術後は、体重を定期的に確認し、フードの量や種類を見直すことが大切です。

ただし、急に食事量を減らしすぎるのはよくありません。

成長期の子猫では、まだ体を作るための栄養も必要です。

その子の年齢や体格に合わせて、動物病院と相談しながら調整しましょう。


「かわいそう」と感じる方へ

不妊手術について、「健康な体に手術をするのはかわいそう」と感じる方もおられます。

その気持ちは自然なものです。

しかし、猫にとって発情は楽しいものではなく、強い本能によるストレスを伴うことがあります。

発情中は鳴き続けたり、落ち着かなくなったり、外へ出ようとしたりすることがあります。

未去勢のオス猫では、スプレー行動や外猫への反応、ケンカ、脱走につながることもあります。

また、望まない繁殖によって生まれた子猫が、すべて幸せに暮らせるとは限りません。

不妊手術は、猫を苦しめるためではなく、猫が安全に暮らし、これ以上不幸な命を増やさないための大切な選択です。


保護猫にとって不妊手術は特に大切です

保護猫や野良猫にとって、不妊手術はとても大切です。

外で暮らす猫が未手術のままだと、短期間で子猫が生まれ、頭数が増えてしまいます。

生まれた子猫が安全に育つとは限らず、交通事故、感染症、飢え、寒さ、カラスなどの危険にさらされることもあります。

保護猫を迎える場合も、まだ手術が済んでいない子では、適切な時期に避妊手術または去勢手術を行うことが大切です。

また、地域猫活動やTNRでも、不妊手術はこれ以上不幸な命を増やさないための中心となる取り組みです。

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まとめ

不妊手術とは、猫が繁殖できないようにする手術全体を指す言葉です。

女の子に行う手術を避妊手術、男の子に行う手術を去勢手術といいます。

避妊手術と去勢手術をまとめて、不妊手術や避妊去勢手術と呼ぶことがあります。

猫の不妊手術は、望まない繁殖を防ぐだけでなく、発情やスプレー行動、脱走、ケンカ、将来的な病気のリスクを減らすためにも大切です。

特に大切なのは、女の子では最初の発情前、男の子ではスプレー行動が始まる前に手術を考えることです。

女の子の最初の発情は生後6ヶ月から7ヶ月頃、男の子のスプレーは生後7ヶ月から8ヶ月頃に始まることがあります。

一般的な動物病院では生後6ヶ月以降を目安にすることが多いですが、不妊手術に慣れた病院では生後2ヶ月から3ヶ月頃に対応してくれる場合もあります。

ただし、手術時期は猫の体重、体調、病院の方針によって変わります。

大切なのは、発情やスプレーが始まる前に間に合うよう、早めに動物病院へ相談しておくことです。

不妊手術は、猫が穏やかに暮らすため、そしてこれ以上不幸な命を増やさないための大切な選択です。


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