猫のゴロゴロ・スリスリなど行動心理|しぐさでわかる猫の気持ち

猫のゴロゴロ・スリスリなど行動心理|しぐさでわかる猫の気持ち

猫のゴロゴロ・スリスリなど行動心理|しぐさでわかる猫の気持ち

猫と暮らしていると、ゴロゴロ喉を鳴らしたり、足元にスリスリしたり、ふみふみしたり、急に走り回ったり、いろいろな行動を見ることがあります。

そのひとつひとつの行動には、猫なりの理由があります。

ただし、猫の行動はひとつの意味だけで決まるものではありません。

同じ「ゴロゴロ」でも、安心している時もあれば、不安や体調不良の時に自分を落ち着かせるように鳴らしていることもあります。

このページでは、猫のゴロゴロ、スリスリ、ふみふみ、しっぽ、耳、目、隠れる、噛む、鳴くなどの行動心理について、初心者の方にもわかりやすくまとめます。

猫の気持ちを知る時は、ひとつのしぐさだけで決めつけず、表情、耳、しっぽ、体のこわばり、食欲、元気などをあわせて見ることが大切です。

猫のゴロゴロ・スリスリなど行動心理|しぐさでわかる猫の気持ちを4コマ漫画で説明

猫の行動には理由があります

猫は人間の言葉を話せません。

その代わりに、鳴き声、しっぽ、耳、目、体の動き、距離感、毛づくろい、隠れる場所などで気持ちを表しています。

猫の行動には、安心、甘え、要求、警戒、不安、怖さ、興奮、退屈、体調不良など、さまざまな理由が隠れています。

大切なのは、人間の感覚だけで「喜んでいる」「怒っている」と決めつけないことです。

猫の行動を見る時は、前後の状況や、猫全体の様子も一緒に見るようにしましょう。

猫の気持ちを見る時のポイント

  • 耳の向き
  • しっぽの動き
  • 瞳孔の大きさ
  • 体の力の入り方
  • 鳴き声の強さや頻度
  • 食欲や元気の変化
  • その行動が急に始まったかどうか

ゴロゴロ喉を鳴らす心理

猫のゴロゴロ音は、多くの方が「安心している」「気持ちいい」と感じる行動だと思います。

実際に、猫がリラックスしている時、なでられて気持ちよい時、飼い主さんの近くで安心している時に、ゴロゴロ喉を鳴らすことがあります。

ただし、ゴロゴロ=必ず幸せとは限りません。

猫は、体調が悪い時、痛みがある時、不安な時、緊張している時にも、自分を落ち着かせるようにゴロゴロ鳴らすことがあります。

  • 安心している時:なでられている、近くでくつろいでいる
  • 甘えている時:飼い主さんのそばに来る、体を寄せる
  • 眠い時:毛布やベッドでくつろぐ
  • 不安な時:病院や知らない場所で鳴らすこともある
  • 体調不良の時:痛みやしんどさを隠しながら鳴らすこともある

いつもと違って元気がない、食欲がない、うずくまる、触ると嫌がる、呼吸が苦しそうなどがある場合は、ゴロゴロしていても安心せず、体調不良の可能性を考えてください。

受診の目安については、動物病院に行く目安も参考になさってください。


スリスリする心理

猫が人の足、手、家具、壁、ケージなどに顔や体をこすりつける行動を、スリスリと呼ぶことがあります。

スリスリには、親しみや安心の意味があることが多いです。

猫の顔まわりには、においを出す部分があります。そこをこすりつけることで、自分のにおいをつけ、安心できる場所や相手として確認していると考えられます。

飼い主さんにスリスリしてくる時は、親しみ、あいさつ、甘え、要求などの気持ちが含まれていることがあります。

  • 自分のにおいをつけて安心したい
  • 飼い主さんに親しみを感じている
  • ごはんや遊びを要求している
  • ここは自分の場所だと確認している
  • 保護猫が環境に慣れてきたサインの場合もある

迎えたばかりの保護猫がスリスリし始めたら、少しずつ安心してきたサインかもしれません。

ただし、スリスリしてきたからといって、いきなり抱っこや強いスキンシップをしてよいとは限りません。猫のペースを大切にしましょう。


ふみふみする心理

猫が毛布やクッション、人の体の上で、前足を交互に押すように動かすことがあります。

この行動は「ふみふみ」と呼ばれることが多く、英語では kneading と言います。

子猫の頃、母猫のお乳を飲む時に前足で押す行動の名残とも考えられています。

成猫になってからも、安心している時、甘えている時、眠くなっている時、落ち着きたい時などにふみふみすることがあります。

  • 子猫時代の名残
  • 安心している
  • 甘えている
  • 眠くなっている
  • 自分を落ち着かせている

ふみふみ自体は自然な行動ですが、毛布や布を吸ったり、かじって飲み込んだりする場合は注意が必要です。

布や糸を飲み込むと危険な場合があるため、誤食しそうな素材は避けましょう。


頭突き・顔をこすりつける心理

猫が額や頭をコツンと当ててきたり、顔をすり寄せてきたりすることがあります。

これは猫なりのあいさつや、親しみの表現であることが多いです。

顔まわりのにおいをつけることで、「この人は安心できる」「自分の仲間」というように確認している場合もあります。

猫が自分から頭を寄せてくる時は、信頼や安心のサインとして受け取ってよいことが多いです。

ただし、こちらから無理に顔を近づけると怖がる猫もいます。猫から近づいてきた時に、やさしく応えるくらいが安心です。


お腹を見せる心理

猫がごろんと横になって、お腹を見せることがあります。

これは、安心している、信頼している、リラックスしているサインの場合があります。

しかし、お腹を見せる=お腹をなでてほしいとは限りません。

猫にとってお腹は急所です。触られるのを嫌がる子も多く、なでようとすると噛まれたり、後ろ足で蹴られたりすることがあります。

お腹を見せた時の考え方

  • 安心しているサインの場合がある
  • 信頼している相手の前で見せることがある
  • 遊びに誘っていることもある
  • お腹を触ってほしいとは限らない
  • 触ると噛む、蹴る子もいる

お腹を見せてくれた時は、無理に触らず、猫が安心してくつろいでいる様子を見守るだけでも十分です。


しっぽの動きでわかる気持ち

猫のしっぽは、気持ちを知る大切なサインです。

犬のしっぽと同じ感覚で考えると、誤解してしまうことがあります。

猫がしっぽを大きくバタバタ振っている時は、うれしいというより、イライラや不満を表している場合があります。

  • しっぽを立てる:親しみ、うれしい、あいさつ
  • しっぽを大きく振る:イライラ、不満、興奮
  • しっぽを膨らませる:驚き、恐怖、威嚇
  • しっぽを体に巻く:緊張、不安、寒さ
  • しっぽの先だけ動く:集中、少し気になる、軽い興奮

猫のしっぽについて詳しくは、猫のシッポのしぐさや動きによって猫の気持ちを知ろうもあわせてご覧ください。


耳の動きでわかる気持ち

猫の耳も、気持ちを知るための大切なポイントです。

耳が前を向いている時は興味や集中、横や後ろに倒れている時は不安、警戒、怖さ、怒りなどを表している場合があります。

特に、耳が横に倒れた「イカ耳」は、見た目はかわいくても、猫が警戒していたり怖がっていたりするサインであることが多いです。

  • 耳が前を向く:興味、集中、安心
  • 耳が左右に動く:音を確認している、警戒している
  • 耳が横に倒れる:不安、警戒、怖い
  • 耳が後ろに寝る:怒り、恐怖、強い緊張

猫の耳のしぐさについて詳しくは、猫の耳のしぐさや動きによって猫の気持ちを知ろうも参考になさってください。


目やまばたきでわかる気持ち

猫の目も、気持ちや状態を知るための手がかりになります。

猫がゆっくりまばたきをしてくれる時は、安心や信頼のサインとされることがあります。

一方で、じっと見つめ続ける行動は、警戒、緊張、要求、興味などを表している場合があります。

また、瞳孔が大きくなるのは、暗い場所だけでなく、遊びに夢中な時、驚いた時、怖い時、興奮している時にも見られます。

  • ゆっくりまばたき:安心、信頼、リラックス
  • じっと見つめる:警戒、要求、集中、緊張
  • 瞳孔が大きい:暗い場所、興奮、恐怖、遊びモード
  • 目を細める:リラックス、眠い、安心している場合もある

猫の目のしくみについては、猫の視力と目のしくみについてもあわせてご覧ください。


隠れる心理

猫が隠れると、「懐いていないのかな」「嫌われたのかな」と不安になる方もいます。

しかし、猫にとって隠れることは、とても自然な行動です。

怖い時、知らない場所に来た時、落ち着きたい時、眠りたい時、体調が悪い時など、猫は安全な場所に隠れようとします。

迎えたばかりの猫が隠れるのは、決して懐いていないからとは限りません。

知らない場所で安全確認をしている時間です。無理に引っ張り出さず、安心できる隠れ場所を用意して、猫のペースを待つことが大切です。

  • 怖い
  • 環境に慣れていない
  • 落ち着ける場所が必要
  • 眠りたい
  • 人との距離を取りたい
  • 体調が悪い

ただし、いつもは出てくる猫が急に隠れっぱなしになった、食べない、元気がない、触られるのを嫌がるなどがある場合は、体調不良のサインかもしれません。

猫を迎えた直後の接し方については、猫を迎える前の心構えもあわせてご覧ください。


噛む・猫パンチする心理

猫が噛んだり、猫パンチをしたりすると、驚いてしまう方も多いと思います。

しかし、猫が急に攻撃したように見えても、その前に小さなサインを出していることがあります。

耳が倒れる、しっぽを強く振る、体がこわばる、目が大きくなる、距離を取ろうとするなどは、「もう嫌だよ」「これ以上はやめて」というサインかもしれません。

  • 遊びの延長
  • 触りすぎへの拒否
  • 怖い、逃げたい
  • 興奮しすぎている
  • 狩猟本能が出ている
  • 痛みや体調不良がある
  • 手をおもちゃだと思っている

甘噛みでも、手で遊ばせる習慣がつくと、本気噛みに近くなって困ることがあります。

猫と遊ぶ時は、手ではなく猫じゃらしなどのおもちゃを使うようにしましょう。

急に噛むようになった、触ると怒る、抱っこを嫌がるようになったなどの場合は、痛みや体調不良が隠れていることもあります。


甘噛みと本気噛みの違い

猫の噛み方には、遊びや甘えの延長のような甘噛みと、強い拒否や恐怖を伴う本気噛みがあります。

甘噛みは力が弱く、すぐ離すことが多いですが、本気噛みは強く痛みがあり、唸る、耳が倒れる、体がこわばるなどのサインを伴うことがあります。

行動よくある特徴
甘噛み力が弱い、すぐ離す、遊びや甘えの延長の場合がある
本気噛み強く痛い、離さない、唸る、耳が倒れる、体がこわばることがある

甘噛みでも、痛い場合や頻度が多い場合は、手をおもちゃにしない、興奮する前に遊びを切り上げるなどの工夫が必要です。


急に走り回る・夜の運動会の心理

猫が夜や明け方に急に走り回ることがあります。

これは、エネルギー発散、狩猟本能、遊びたい気持ち、トイレ後の興奮などが関係している場合があります。

若い猫や子猫では、特によく見られる行動です。

英語では、急に走り回る行動を zoomies と呼ぶこともあります。

  • エネルギーが余っている
  • 狩猟本能が出ている
  • 遊び足りない
  • トイレ後にテンションが上がっている
  • 若い猫に多い
  • 夜や明け方に活動しやすい

対策としては、寝る前にしっかり遊ぶ、日中にも運動時間を作る、危険なものを片付けることが大切です。

ただし、急に異常なほど落ち着かない、鳴き続ける、トイレに何度も行く、痛がる様子がある場合は、病気の可能性も考えてください。


トイレ後に走る心理

猫がトイレの後に急に走り出すことがあります。

これは、排泄後の開放感や、本能的にその場所から離れたい気持ち、テンションが上がることなどが関係していると考えられます。

トイレ後に走るだけで、食欲や元気があり、排尿や排便が正常であれば、あまり心配いらないことも多いです。

ただし、トイレで鳴く、何度もトイレに行く、尿が出ていない、血尿がある、便秘が続く、下痢がある場合は注意してください。

特にオス猫の尿が出にくい状態は緊急性が高いことがあります。異変がある場合は早めに動物病院へ相談しましょう。

猫のトイレ環境については、猫のトイレと猫砂の選び方も参考になさってください。


鳴く心理

猫が鳴く理由はさまざまです。

ごはんがほしい、かまってほしい、ドアを開けてほしい、不安、発情、痛み、体調不良など、いろいろな理由で鳴くことがあります。

猫は猫同士よりも、人間に向けて鳴き声を使うことが多いともいわれます。

つまり、飼い主さんに何かを伝えようとして鳴いていることも多いです。

  • ごはんがほしい
  • 水がほしい
  • かまってほしい
  • ドアを開けてほしい
  • 不安や寂しさがある
  • 発情による鳴き声
  • 痛みや体調不良
  • 高齢猫の夜鳴きや認知機能の変化

いつもと違う鳴き方、急に鳴き続ける、夜鳴きが増えた、トイレで鳴く、触ると鳴くなどの場合は、体調不良が隠れていることがあります。

高齢猫の変化については、シニア猫の基礎知識も参考になさってください。


毛づくろいの心理

猫はよく毛づくろいをする動物です。

毛づくろいには、体を清潔にする、毛並みを整える、体温調整をする、においを整える、気持ちを落ち着かせるなどの意味があります。

ただし、毛づくろいが極端に多い場合や、同じ場所ばかり舐め続ける場合は、ストレス、皮膚病、痛み、かゆみなどが関係していることがあります。

  • 清潔を保つ
  • 毛並みを整える
  • 体温調整をする
  • 自分のにおいを整える
  • 気持ちを落ち着かせる
  • ストレスで増えることもある
  • かゆみや痛みで増えることもある

毛が薄くなる、皮膚が赤い、かさぶたがある、同じ場所を舐め続けるなどがある場合は、動物病院で相談しましょう。

猫のシャンプーや日常ケアについては、猫にシャンプーは必要?もあわせてご覧ください。


飼い主を舐める心理

猫が飼い主さんの手や顔、髪などを舐めることがあります。

これは、親しみ、毛づくろいの延長、においの確認、安心、要求などが関係している場合があります。

猫同士が仲の良い相手を毛づくろいするように、飼い主さんを仲間のように感じて舐めることもあります。

ただし、舐めているうちに興奮して噛むこともあります。猫の動きが強くなってきたら、無理に続けず距離を取りましょう。

また、人間用のクリーム、薬、整髪料などがついた部分を猫が舐めないように注意してください。


飼い主の上に乗る・近くで寝る心理

猫が飼い主さんの上に乗ったり、近くで寝たりするのは、安心や信頼のサインであることが多いです。

人の体温が暖かい、においが落ち着く、近くにいると安心する、甘えたいなどの理由が考えられます。

保護猫が少しずつ近くで寝るようになった場合は、信頼関係が深まってきたサインかもしれません。

ただし、猫が近くに来たからといって、抱きしめたり無理に触り続けたりすると、嫌がることもあります。

猫が自分で近づいてきた時は、猫のペースを尊重しながら、やさしく接しましょう。


物を落とす・机の上の物を触る心理

猫が机の上の物をちょいちょい触ったり、落としたりすることがあります。

これは、好奇心、遊びたい気持ち、動くかどうか確認している、飼い主さんの反応を見ている、退屈しているなどの理由が考えられます。

「わざと困らせている」と感じることもありますが、猫にとっては探索や遊びの一部かもしれません。

落とされると危険なもの、割れるもの、誤食しやすいものは、猫の届く場所に置かないようにしましょう。

退屈が原因の場合は、遊びの時間を増やしたり、猫じゃらしや知育おもちゃを取り入れたりすることも役立ちます。


玄関や窓の外を見たがる心理

猫が窓の外をじっと見たり、玄関に興味を示したりすることがあります。

外の音、匂い、鳥、虫、人の気配、他の猫の気配などが気になっている場合があります。

外を見ているからといって、外に出した方がよいわけではありません。

完全室内飼いの猫でも、窓から外を見ることは良い刺激になることがあります。

ただし、窓や玄関に興味が強い猫は、脱走リスクにも注意が必要です。

網戸、玄関、ベランダ、窓の開閉には十分気をつけ、脱走対策をしておきましょう。

完全室内飼いと脱走対策については、完全室内飼いが大切な理由と脱走防止対策の基本もあわせてご覧ください。


体調不良のサインとして注意したい行動

猫の行動には、かわいいしぐさだけでなく、体調不良のサインが隠れていることもあります。

猫は具合が悪くても、はっきり分かるように訴えないことが多い動物です。

いつもと違う行動が続く場合は、早めに気づいてあげることが大切です。

  • 急に隠れっぱなしになる
  • 食欲が落ちる
  • 水を飲まない、または急に多く飲む
  • トイレに何度も行く
  • トイレで鳴く
  • 触ると怒る、嫌がる
  • 毛づくろいが極端に増える、または減る
  • 急に噛むようになる
  • 鳴き方がいつもと違う
  • 呼吸が苦しそう
  • 高い場所に登らなくなる
  • 歩き方がおかしい

こうした変化がある場合は、「性格が変わった」と決めつけず、痛みや病気の可能性も考えてください。

少しでも気になる変化が続く場合は、動物病院で相談しましょう。


猫の行動はひとつだけで判断しないことが大切です

猫の行動には、いろいろな意味があります。

ゴロゴロ鳴いているから必ず安心しているとは限りません。

隠れているから懐いていないとは限りません。

お腹を見せたから触っていいとは限りません。

噛む前には、耳、しっぽ、体のこわばりなどで「やめてほしい」というサインを出していることもあります。

猫の行動心理を知ることは、猫の気持ちを決めつけるためではなく、猫をよりよく理解するための手がかりです。

猫のペースを尊重しながら、少しずつ信頼関係を築いていきましょう。


まとめ

猫のゴロゴロ、スリスリ、ふみふみ、しっぽ、耳、目、隠れる、噛むなどの行動には、それぞれ理由があります。

ゴロゴロは安心や甘えのサインであることが多いですが、体調不良や不安の時にも見られることがあります。

スリスリは、におい付け、親しみ、安心、要求などの意味があり、保護猫が少しずつ慣れてきたサインになることもあります。

お腹を見せる、隠れる、噛む、鳴くなどの行動も、ひとつの意味だけで決めつけず、全体の様子を見て判断することが大切です。

急な行動変化や、食欲低下、トイレの異常、元気のなさがある場合は、体調不良の可能性も考えて早めに動物病院へ相談しましょう。