猫を飼ってはいけない人・まだ迎えない方がいいケース|後悔しないための確認

猫を飼ってはいけない人・まだ迎えない方がいいケース|後悔しないための確認
猫を迎えたいと思う気持ちは、とても自然なものです。
猫はかわいく、癒やしをくれる存在であり、一緒に暮らすことで毎日が豊かになることもあります。
しかし、猫はぬいぐるみではありません。
ごはん、トイレ、掃除、医療費、脱走対策、老後の介護、看取りまで、長い時間をかけて向き合う命です。
猫を迎えた後に「やっぱり飼えない」「思っていたより大変だった」となると、猫も人も不幸になってしまいます。
このページでは、猫を飼ってはいけない人、または今はまだ猫を迎えない方がいいケースについてまとめます。
これは猫を迎えたい気持ちを否定するためではなく、猫と人が無理なく幸せに暮らすための確認です。

猫を迎える前に考えてほしいこと
猫を迎えるということは、その子の一生に責任を持つということです。
猫の寿命は15年以上になることも珍しくありません。20歳近くまで生きる子もいます。
つまり、猫を迎える時には、今だけではなく、10年後、15年後の生活まで考える必要があります。
猫を迎える前に確認したいこと
- 毎日ごはんと水、トイレ掃除ができるか
- 完全室内飼いと脱走対策ができるか
- 毎月の飼育費を出せるか
- 急な医療費に対応できるか
- 家族全員が猫を迎えることに賛成しているか
- 猫アレルギーの確認ができているか
- 引っ越しや結婚、介護、仕事の変化があっても飼い続けられるか
- 猫が高齢になった時も世話を続けられるか
この確認に不安が多い場合は、今すぐ猫を迎えるより、準備を整えてから迎える方が安心です。
猫を迎える前の基本については、猫を迎える前の心構えもあわせてご覧ください。
衝動的に猫を迎えたい人
「かわいいから」「一目惚れしたから」「子猫の時期を逃したくないから」という理由だけで猫を迎えるのは危険です。
もちろん、猫をかわいいと思う気持ちは大切です。
しかし、かわいいという気持ちだけでは、毎日の世話、費用、病気、老後、介護までは支えられません。
猫は子猫のままではありません。すぐに成長し、成猫になり、やがて高齢猫になります。
その一生を受け止める覚悟がないまま迎えると、後から「こんなはずではなかった」と感じてしまうことがあります。
一度立ち止まって考えたいケース
- 今日見た猫をすぐ連れて帰りたい
- 家族と相談していない
- 費用を計算していない
- 猫の飼い方をまだ調べていない
- 住まいの飼育条件を確認していない
- 猫が病気になった時のことを考えていない
猫を迎える時は、気持ちが高まっている時ほど、冷静に確認することが大切です。
医療費や生活費を出す余裕がない人
猫を飼うには、毎月の費用がかかります。
フード、猫砂、トイレ用品、冷暖房費、ワクチン、検査、病気の治療費など、継続的な出費があります。
猫1匹でも、毎月8,000円〜20,000円前後はかかると考えておいた方が安心です。
さらに、病気やケガがあれば数万円から数十万円の医療費がかかることもあります。
「安いフードだけでいい」「病院には連れて行けない」「具合が悪くても様子を見るしかない」という状態では、猫を迎えることはおすすめできません。
猫を迎える前には、最低でも毎月の飼育費と、急な医療費に備える余裕が必要です。
猫にかかる費用については、猫を飼う費用はいくら?ランニングコストと一生にかかる費用の目安も参考になさってください。
完全室内飼いができない人
猫を外に自由に出す飼い方は、事故、感染症、ケガ、迷子、虐待、近隣トラブルなどの危険があります。
保護猫を迎える場合、完全室内飼いはとても大切な条件です。
「猫は外に出た方が幸せ」「昔は外に出していたから大丈夫」と考えている場合は、今の猫の飼い方とは合わない可能性があります。
完全室内飼いは、猫を閉じ込めるためではありません。
猫の命を守り、安全に長く暮らしてもらうための飼い方です。
完全室内飼いが難しいケース
- 玄関や窓をよく開けっぱなしにする
- 家族が脱走対策に協力できない
- 猫を外に出す考えを変えられない
- ベランダや網戸の対策ができない
- 「少し外に出るだけなら大丈夫」と考えている
完全室内飼いと脱走防止については、完全室内飼いが大切な理由と脱走防止対策の基本もあわせてご覧ください。
脱走対策を軽く考えている人
猫は一瞬のすき間から外へ出てしまうことがあります。
玄関、窓、網戸、ベランダ、勝手口、来客時、宅配時など、脱走のきっかけは日常の中にあります。
一度外に出てしまうと、交通事故、迷子、ケガ、感染症、帰れなくなるなどの危険があります。
「うちの子は大丈夫」「外に出ても戻ってくる」と考えていると、取り返しがつかないことがあります。
猫を迎える前には、玄関ゲート、窓ロック、網戸対策、ベランダ対策など、家の構造に合わせた脱走防止を考えておきましょう。
脱走対策ができない、またはするつもりがない場合は、猫を迎える準備がまだ整っていないと考えた方がよいです。
家族全員の同意がない人
猫を迎える時は、家族全員の同意が必要です。
一人だけが猫を迎えたいと思っていても、同じ家で暮らす家族が反対している場合、後からトラブルになることがあります。
猫の鳴き声、抜け毛、におい、トイレ、家具への爪とぎ、医療費、旅行時の世話など、家族全員の生活に関わります。
特に、アレルギーがある家族、猫が苦手な家族、世話に協力できない家族がいる場合は、慎重に考える必要があります。
「迎えてしまえば家族も好きになるだろう」と考えるのは危険です。
猫を迎える前に、家族全員でしっかり話し合いましょう。
家族で確認したいこと
- 家族全員が猫を迎えることに賛成しているか
- 誰が毎日の世話をするのか
- 旅行や入院時は誰が世話をするのか
- 医療費を誰が負担するのか
- 猫アレルギーの確認はできているか
- 猫が高齢になった時も世話を続けられるか
猫アレルギーの確認をしていない人
猫と接したことがほとんどない方、猫を初めて飼う方、猫アレルギーの診断を受けたことがない方は、猫を迎える前に必ず確認することをおすすめします。
見学時に少し触って大丈夫でも、毎日同じ家で暮らすと症状が出る場合があります。
特に、長毛の子猫を迎えた時は大丈夫でも、成長して毛量が増え、大人猫になってからアレルギー症状が強くなることもあります。
迎えた後に「アレルギーが出たので飼えない」となると、猫も人もつらい状況になります。
猫アレルギーが心配な場合は、医療機関で相談し、家族全員の体調を確認してから迎えることが大切です。
猫アレルギーについては、猫アレルギーの知識と調べ方と対応方法も参考になさってください。
住まいがペット飼育可能か確認していない人
賃貸住宅や集合住宅の場合、猫の飼育が可能かどうかを必ず確認してください。
「小動物なら大丈夫だと思った」「犬はダメだけど猫なら大丈夫だと思った」という自己判断は危険です。
契約書でペット不可の物件では、猫を飼うことはできません。
後から発覚すると、退去、近隣トラブル、猫を手放さなければならない状況につながることがあります。
また、ペット可物件でも、頭数制限、種類の制限、事前申請、追加費用がある場合があります。
猫を迎える前に、必ず管理会社、大家さん、契約書で確認しましょう。
引っ越しや転勤の予定が不安定な人
猫を迎える前に、今後の引っ越しや転勤の可能性も考えておく必要があります。
猫可の物件は、ペット不可物件より選択肢が少なくなることがあります。
家賃が高くなったり、敷金や礼金、退去費用が増えたりする場合もあります。
「引っ越す時はその時に考える」という状態では、猫を連れて行けない住まいを選んでしまう危険があります。
引っ越し、転勤、結婚、同居、介護、海外移住など、生活が大きく変わる可能性が高い場合は、今すぐ猫を迎えるより、生活が落ち着いてから考える方が安全です。
旅行や出張が多く、世話の体制がない人
猫は犬ほど毎日の散歩は必要ありませんが、放置してよい動物ではありません。
毎日のごはん、水、トイレ掃除、体調確認が必要です。
旅行や出張が多い場合、留守中に誰が世話をするのかを事前に決めておく必要があります。
自動給餌器や給水器があっても、体調不良、停電、機械の故障、トイレの汚れなどには対応できません。
長時間・長期間の留守が多く、信頼できる家族、知人、ペットシッターなどの体制がない場合は、猫を迎えるのは慎重に考えた方がよいです。
掃除やにおい、抜け毛を受け入れられない人
猫と暮らすと、抜け毛、猫砂の飛び散り、トイレのにおい、爪とぎ、嘔吐、毛玉、食べこぼしなどがあります。
どれだけ清潔にしていても、猫と暮らす以上、生活の中に多少の汚れや手間は出てきます。
「部屋を絶対に汚されたくない」「毛が落ちるのが許せない」「猫のトイレ掃除をしたくない」という場合は、猫との生活はかなり負担になる可能性があります。
猫を迎えるなら、毎日の掃除やトイレ管理も含めて受け入れる必要があります。
猫のトイレ管理については、猫のトイレと猫砂の選び方もあわせてご覧ください。
猫を自分の思い通りにしたい人
猫は犬のように、人の指示に従うことを前提にした動物ではありません。
抱っこが好きな猫もいれば、抱っこが苦手な猫もいます。
甘えん坊の猫もいれば、距離を保つのが好きな猫もいます。
「必ず膝に乗ってほしい」「抱っこさせてほしい」「すぐ懐いてほしい」「鳴かないでほしい」「爪とぎを一切しないでほしい」など、人間の理想を猫に押しつけると、お互いにしんどくなります。
猫には猫の性格、ペース、苦手なことがあります。
猫を迎えるなら、その子の個性を受け入れる気持ちが必要です。
猫の行動心理については、猫のゴロゴロ・スリスリなど行動心理についても参考になさってください。
子どものためだけに猫を迎えようとしている人
子どもが猫を好きだから、命の大切さを学ばせたいから、という理由で猫を迎えたい方もいます。
その気持ちは悪いものではありません。
しかし、猫の世話の最終責任は大人にあります。
子どもが途中で世話をしなくなった場合でも、大人が責任を持って世話を続ける必要があります。
また、小さな子どもがいる家庭では、猫を無理に抱く、追いかける、大きな声を出す、寝ているところを触るなどで、猫がストレスを感じることがあります。
子どものためだけに迎えるのではなく、家族全員で猫を家族として受け入れる準備が必要です。
先住猫との相性を軽く考えている人
すでに猫がいる家庭で新しい猫を迎える場合、先住猫との相性を慎重に考える必要があります。
「猫同士だからすぐ仲良くなる」とは限りません。
先住猫にとって、新しい猫は大きな環境変化です。
ストレスで食欲が落ちたり、トイレを失敗したり、攻撃的になったり、体調を崩したりすることもあります。
新入り猫を迎える時は、最初から同じ空間に入れるのではなく、隔離期間、におい交換、少しずつの対面など、段階を踏むことが大切です。
多頭飼いを軽く考えている場合は、まだ迎える準備が整っていないかもしれません。
先住猫がいる場合の迎え方については、先住猫がいる場合の迎え方も参考になさってください。
多頭飼いの費用と世話を軽く考えている人
猫が1匹より2匹の方が楽しそう、寂しくなさそう、と思う方もいます。
相性が良ければ、多頭飼いには良い面もあります。
しかし、費用、トイレ、部屋の広さ、相性、医療費、ストレス管理は、頭数が増えるほど大きくなります。
フード代、猫砂代、ワクチン代、医療費は基本的に頭数分かかります。
多頭飼いをする場合は、猫の数だけ責任が増えることを理解しておく必要があります。
「かわいいからもう1匹」という理由だけで増やすのは慎重に考えましょう。
高齢になった時の世話を考えていない人
猫は若く元気な時だけではありません。
高齢になると、腎臓病、甲状腺、糖尿病、口内炎、関節の痛み、認知機能の変化などが出ることがあります。
通院、投薬、療法食、点滴、介護、排泄の補助、夜鳴きへの対応が必要になる場合もあります。
「元気なうちは飼えるけれど、病気になったら無理」という考えでは、猫を迎えることはおすすめできません。
猫を迎える時は、若い時のかわいさだけでなく、高齢になった時の世話まで考えておく必要があります。
シニア猫については、シニア猫の基礎知識もあわせてご覧ください。
譲渡条件や約束を守れない人
保護猫の譲渡には、猫の安全と幸せを守るための条件があります。
完全室内飼い、脱走対策、適切な医療、終生飼育、家族の同意、譲渡後の連絡などは、猫のために必要な確認です。
「面倒だから守れない」「少しくらいなら大丈夫」「譲渡後は自由にしたい」と考える場合は、保護猫を迎える準備ができていない可能性があります。
譲渡条件は、猫を縛るためではなく、二度と不幸にしないための約束です。
QOL南大阪保護猫シェルターの譲渡条件については、保護猫の里親になる審査基準をご確認ください。
猫を迎えるのを急がない方がいいケース
猫を飼ってはいけないとまでは言えなくても、今はまだ迎えない方がいい時期もあります。
生活が落ち着いていない時、家族の同意が不十分な時、費用の準備ができていない時は、少し時間を置くことも大切です。
- 引っ越し直前
- 転職や転勤の予定がある
- 家族の介護や出産など生活が大きく変わる時期
- 家計に余裕がない時期
- 家族の中に反対している人がいる
- ペット可物件か確認できていない
- 猫アレルギーの確認ができていない
- 脱走対策や用品準備ができていない
今すぐ迎えないことは、悪いことではありません。
準備を整えてから迎える方が、猫にとっても人にとっても安心です。
猫を迎える準備ができている人とは
反対に、猫を迎える準備ができている人は、猫のかわいさだけでなく、大変な部分も理解しようとしています。
費用、医療、住まい、家族の同意、脱走対策、終生飼育について考えた上で、それでも猫と暮らしたいと思える方は、猫にとって安心できる家族になれる可能性があります。
猫を迎える準備ができている人
- 猫の一生に責任を持つ覚悟がある
- 完全室内飼いと脱走対策ができる
- 毎月の費用と急な医療費に備えられる
- 家族全員が同意している
- 猫の性格やペースを尊重できる
- 病気や高齢期にも向き合う覚悟がある
- 譲渡条件や約束を守れる
- 猫を「物」ではなく「命」として考えられる
猫を迎えることは、楽しいことばかりではありません。
それでも、その子の一生を大切にしたいと思える方にこそ、猫との暮らしを考えていただきたいと思います。
まとめ
猫を飼ってはいけない人、まだ迎えない方がいいケースとは、猫を嫌いな人という意味ではありません。
費用、医療、完全室内飼い、脱走対策、家族の同意、アレルギー、住まい、終生飼育について準備ができていない場合は、今すぐ迎えるのは慎重に考えた方がよいということです。
猫を迎えた後に「やっぱり飼えない」となることは、猫にとっても人にとっても大きな負担になります。
大切なのは、猫を迎えたい気持ちだけでなく、その子の一生を支える覚悟と準備があるかどうかです。
今すぐ迎えられなくても、準備を整えてから迎えることは、猫への大切な思いやりです。


