猫カフェと就労継続支援B型を兼ねる事業を考える|保護猫・福祉・公金ビジネスの問題点

猫カフェと就労継続支援B型を兼ねる事業を考える|保護猫・福祉・公金ビジネスの問題点

猫カフェと就労継続支援B型を兼ねる事業の問題点|保護猫・障害福祉・公金ビジネスを考える

近年、猫カフェや保護猫カフェと、就労継続支援B型事業所を組み合わせた事業形態が見られるようになってきました。

表向きには、「障害のある方の就労支援」と「保護猫の居場所づくり」を同時に行う、社会的に良い取り組みに見えるかもしれません。

しかし、保護猫シェルターとして現場を見ている立場からは、この形には非常に大きな違和感があります。

猫カフェとして一般客から売上を得ながら、就労継続支援B型として障害福祉サービス報酬も受け取り、利用者には低い工賃しか支払われない。

さらに、「保護猫」「障害者支援」「地域福祉」という言葉を前面に出してクラウドファンディングを行えば、開業費や設備費まで外部から集めることができます。

つまり、構造としては、障害のある方を集めることで公費収入を得て、猫を使って一般客を集客し、保護猫と福祉のイメージで寄付やクラウドファンディングまで集められるという形になり得ます。

これは本当に福祉なのでしょうか。

これは本当に保護猫活動なのでしょうか。

それとも、猫と障害のある方と公金を使った、非常に都合のよいビジネスモデルなのでしょうか。

QOL南大阪保護猫シェルターは、障害のある方の就労支援そのものを否定しているわけではありません。

また、真面目に福祉と向き合っている就労継続支援B型事業所を否定するものでもありません。

しかし、保護猫と障害福祉という社会的に良く見える言葉を使い、公費・低工賃・猫カフェ売上・利用者負担・寄付・クラウドファンディングを重ねる構造には、強い問題意識を持っています。

しかも現在は、このような仕組みを利用した全国展開・フランチャイズ型の事業まで出てきています。

保護猫は、営利目的の見世物や集客装置ではありません。

障害のある方も、猫カフェ運営を支えるための安価な労働力ではありません。

このページでは、猫カフェと就労継続支援B型を兼ねる事業について、制度の仕組み、障害福祉サービス報酬と工賃の差、利用者負担、猫カフェ売上、クラウドファンディング、全国展開・フランチャイズ化、猫の福祉、そして保護猫活動としての問題点を考えます。


就労継続支援B型とは

就労継続支援B型とは、一般企業などで雇用契約を結んで働くことが難しい障害のある方に対し、作業や活動の場を提供する障害福祉サービスです。

A型と違い、B型では原則として雇用契約を結びません。

そのため、一般的な労働者のように最低賃金が保障されるわけではなく、利用者には賃金ではなく「工賃」が支払われます。

本来の目的は、障害のある方が無理のない範囲で社会参加し、生活リズムを整え、働く経験や居場所を得ることにあります。

つまり、就労継続支援B型は、事業者が安い労働力を確保するための制度ではありません。

あくまで、利用者本人の支援、尊厳、安心、社会参加を中心に考えるべき制度です。

就労継続支援B型の基本

  • 一般企業で働くことが難しい方のための障害福祉サービス
  • 原則として雇用契約は結ばない
  • 最低賃金ではなく工賃が支払われる
  • 利用者が通所することで、事業所には障害福祉サービス報酬が入る
  • 利用者の自己負担は所得に応じて月額上限がある
  • 本来は、利用者本人の訓練・社会参加・生活支援のための制度
  • 営利事業の人手確保のために使う制度ではない

問題は、この制度が猫カフェという店舗ビジネスと組み合わされた時です。

福祉制度の報酬、利用者の作業、猫カフェ売上、保護猫のイメージが一体化すると、利用者と猫の両方が事業者の収益構造の中に組み込まれてしまう危険があります。


一番の問題は、事業所に入る報酬と利用者に支払われる工賃の差です

この事業形態で最も大きな問題は、事業所に入る障害福祉サービス報酬と、利用者に支払われる工賃の差です。

就労継続支援B型では、利用者が通所することで、事業所には障害福祉サービス報酬が入ります。

報酬区分、通所日数、地域単価、加算・減算などによって金額は変わりますが、概算として、利用者1人あたり月10万〜15万円前後の障害福祉サービス報酬になるケースがあります。

一方で、就労継続支援B型は雇用契約ではないため、利用者には最低賃金が保障されません。

利用者に支払われるのは賃金ではなく、工賃です。

そして、就労継続支援B型では、1か月あたりの平均工賃が3,000円を下回ってはいけないという基準があります。

つまり、極端に言えば、平均工賃月額3,000円という最低ラインさえ守れば、事業所には1人あたり月10万〜15万円前後の障害福祉サービス報酬が入り、利用者には数千円から数万円程度の工賃しか支払われない構造が成り立ち得ます。

もちろん、職員の人件費、家賃、光熱費、事務費、送迎費、備品費などの経費はあります。

しかし、猫カフェとして一般客から入場料、ドリンク代、物販、イベント収入を得て、さらに寄付や支援物資、クラウドファンディングまで集めている場合、通常のB型事業所とは違い、別の収益源が重なります。

そのうえ、利用者からも所得区分によっては利用料を受け取る場合があります。

このように、公費からの障害福祉サービス報酬、利用者負担、猫カフェ売上、寄付、支援物資、クラウドファンディングが重なると、事業者側にお金が残りやすい構造になります。

そして、その中心に置かれているのが、障害のある方と保護猫です。

これは、保護猫シェルターとして非常に大きな問題だと考えています。

利用者が本当に十分な支援を受け、納得できる工賃を受け取り、猫も適切に守られているなら話は別です。

しかし、利用者には低い工賃しか支払われず、猫は集客のために使われ、事業者側には公費と店舗売上と寄付が重なるのであれば、それは福祉でも保護猫活動でもなく、猫と障害のある方を利用した公金ビジネスと言われても仕方がありません。


猫カフェとB型を兼ねると、収益源が重なります

猫カフェと就労継続支援B型を組み合わせると、事業者側には複数の収入源が生まれます。

収入・価値内容問題になりやすい点
障害福祉サービス報酬利用者の通所に応じて事業者に入る報酬利用者支援よりも通所人数確保が目的化する危険
利用者負担所得区分に応じて自己負担が発生する場合がある利用者側にも負担が出る場合がある
猫カフェ売上入場料、ドリンク、物販、イベントなど猫が集客装置になりやすい
クラウドファンディング開業費、設備費、改装費などを支援金で集める初期費用を抑えながら、社会的イメージで資金を集められる
保護猫イメージ寄付、支援物資、SNS拡散、好感度保護活動の名を使った営利化につながる可能性
利用者の作業清掃、接客補助、猫の世話、軽作業など低工賃で実質的な店舗労働力として使われる危険

利用者が通所すれば福祉報酬が入る。猫がいれば一般客を集められる。保護猫と福祉を掲げれば、寄付やクラウドファンディングも集めやすい。

その一方で、利用者には最低賃金ではなく工賃しか支払われず、猫は人を呼ぶための存在になってしまう。

この収益源の重なりこそが、私たちが強く問題視している点です。


この仕組みを使った全国展開・フランチャイズ型の事業まで出てきています

さらに問題だと感じるのは、このような猫カフェ・保護犬猫ふれあい施設と就労継続支援B型を組み合わせた事業が、単発の小さな取り組みにとどまらず、全国展開やフランチャイズ型の事業として広がり始めていることです。

公開情報上、保護犬猫とのふれあい施設を就労継続支援B型事業所として運営し、「フランチャイズ」「加盟店」「全国展開」「社会貢献性と収益性」などを前面に出して紹介されている事例もあります。

これは、単に地域の中で小さく行われている善意の活動というより、保護犬猫と障害福祉を組み合わせた事業モデルとしてパッケージ化され、全国に広げられているということです。

フランチャイズ型になると、本部、加盟店、利用者、猫、一般客、公費、寄付、クラウドファンディングなど、関係するお金の流れはさらに複雑になります。

加盟店側は、保護犬猫ふれあい施設として一般客から売上を得ながら、就労継続支援B型として障害福祉サービス報酬も得ることができます。

本部側は、加盟金、研修費、商標使用料、月額サポート費、運営サポート費などを得る仕組みを作ることができます。

つまり、猫と障害福祉を組み合わせた仕組みが、現場の1店舗だけでなく、本部ビジネス・加盟店ビジネス・公費ビジネスとして広がる可能性があるということです。

ここまで来ると、もはや「猫が好きな人が地域で始めた福祉的な居場所」という範囲ではありません。

保護犬猫と障害福祉という、社会的に応援されやすい言葉を使った、ひとつのビジネスモデルとして見る必要があります。

全国展開・フランチャイズ型になると、さらに大きな問題になります

  • 保護犬猫と障害福祉が、事業パッケージとして販売される
  • 加盟店は猫カフェ売上と福祉報酬の両方を得られる
  • 本部は加盟金・研修費・商標使用料・月額費用などを得られる
  • 利用者には低い工賃しか支払われない可能性がある
  • 猫は全国展開のための集客資源になりやすい
  • 公費が、現場だけでなく本部ビジネスの土台にもなり得る
  • 「保護猫」「障害者支援」という言葉で社会的な批判を受けにくくなる

このような事業が全国チェーン化していくなら、より厳しい視点が必要です。

本当に猫のためになっているのか。

本当に障害のある方のためになっているのか。

それとも、保護犬猫と障害福祉を組み合わせることで、社会的に良く見える収益モデルを作っているだけなのか。

全国に広がるほど、猫の福祉、利用者への工賃、支援内容、収支の透明性、公費の使われ方、本部へのお金の流れを厳しく確認する必要があります。


就労継続支援B型事業所は増えています

厚生労働省の資料では、就労継続支援B型事業所数は大きく増加していることが示されています。

平成25年3月には8,465事業所でしたが、令和4年3月には13,117事業所まで増えています。

さらに、厚生労働省の近年資料では、令和6年10〜12月時点で18,317事業所という数字も示されています。

この数字だけをもって、すべての増加が悪いとは言えません。本当に必要な支援が広がることは大切です。

しかし、事業所数が増え、営利法人の参入も増える中で、「福祉」ではなく「制度を使った収益事業」として参入する事業者が出てくる危険性は考える必要があります。

時点就労継続支援B型事業所数出典
平成25年3月8,465厚生労働省・国保連データ
平成30年3月9,959厚生労働省・国保連データ
令和元年3月10,724厚生労働省・国保連データ
令和3年3月12,423厚生労働省・国保連データ
令和4年3月13,117厚生労働省・国保連データ
令和6年10〜12月18,317厚生労働省・国保連データ

数字から考えるべきこと

  • 就労継続支援B型事業所は増加傾向にある
  • 必要な支援の広がりという側面もある
  • 一方で、制度を収益化する事業者が入りやすい構造もある
  • 猫カフェなど集客性のある業態と結びつく場合、より慎重に見る必要がある
  • 全国展開やフランチャイズ型になると、公費ビジネスとしての性格がさらに強くなる可能性がある
  • 福祉の看板だけで判断せず、お金の流れと利用者への還元を見る必要がある

クラウドファンディングで初期費用まで集められる構造

猫カフェ型の就労継続支援B型では、開業時にクラウドファンディングを行うケースも考えられます。

クラウドファンディング自体が悪いわけではありません。

しかし、「障害者支援」「保護猫」「地域福祉」「命を救う」といった言葉は、人の善意を集めやすい強い言葉です。

だからこそ、その言葉を資金集めのために利用していないか、厳しく見る必要があります。

本来なら事業者が負担すべき開業費、内装費、設備費、広告費などを、保護猫と福祉のイメージで集めた支援金によって抑える。

そのうえで、開業後は障害福祉サービス報酬と猫カフェ売上を得る。

このような形になると、事業者にとっては初期費用を抑えながら収益化しやすい、非常に都合のよい仕組みになります。

クラウドファンディングで確認したいこと

  • 集めた資金の使い道が具体的に公開されているか
  • 開業後の収支や運営体制が透明か
  • 猫の医療費・飼育費に本当に使われているか
  • 利用者の工賃向上や支援体制に使われているか
  • 事業者の開業費負担を減らすだけになっていないか
  • 「保護猫」「障害者支援」という言葉だけで善意を集めていないか
  • 支援金と、その後の猫カフェ売上・福祉報酬の関係が不透明でないか

支援する側も、「かわいそうな猫を助けたい」「障害のある方を応援したい」という気持ちだけで判断しないことが大切です。

善意が本当に猫と利用者に届いているのか。それとも、事業者の開業費や収益化のために使われているのか。そこは厳しく見なければなりません。


猫は福祉ビジネスの集客装置ではありません

保護猫シェルターとして、最も強く伝えたいのは、猫はビジネスのための集客装置ではないということです。

保護猫は、もともと人間社会の都合によって外で生きざるを得なかったり、捨てられたり、繁殖してしまったり、行き場を失った猫たちです。

その猫たちを保護する目的は、安全な環境で健康を回復させ、適切な里親につなぐことです。

猫カフェのように、不特定多数の人が出入りする環境では、猫にとって大きなストレスになる場合があります。

人が好きな猫もいますが、怖がりな猫、音に敏感な猫、知らない人が苦手な猫、体調を崩しやすい猫もいます。

保護猫を扱う以上、最優先されるべきは猫の健康と安全です。

来客数、売上、SNS映え、事業拡大、全国展開のために猫の負担が増えるなら、それは保護猫活動とは言えません。

猫のために確認すべきこと

  • 猫が休める完全な非公開スペースがあるか
  • 人と接する時間を猫ごとに管理しているか
  • 体調不良時にすぐ隔離・受診できるか
  • 感染症対策が徹底されているか
  • 怖がりな猫を無理に接客空間に出していないか
  • 猫の頭数をビジネス拡大のために増やしていないか
  • 譲渡審査が適切に行われているか
  • 猫の終生責任を誰が持つのか明確か

猫を前面に出して集客しながら、猫の福祉が後回しになっているなら、それは保護猫活動ではなく、猫を使った商売です。


「保護猫」と名乗れば正しいわけではありません

近年、「保護猫」という言葉はとても強いイメージを持つようになりました。

保護猫と聞くと、多くの人は「命を救っている」「良い活動をしている」「応援したい」と感じます。

しかし、保護猫という言葉を使っていても、実際の運営内容を見なければ、その活動が本当に猫のためになっているかは分かりません。

保護猫を名乗りながら、実際には猫を集客や収益の中心に置き、譲渡や健康管理よりも店舗運営を優先している場合、それは保護活動とは別のものです。

特に、就労継続支援B型と組み合わせる場合、そこに公的な福祉報酬が加わります。

猫で集客し、障害福祉サービス報酬で運営し、利用者には低い工賃しか支払わない。さらに、保護猫と福祉のイメージでクラウドファンディングまで集める。

全国展開やフランチャイズ型になれば、本部ビジネスとしての利益構造も加わります。

そのような構造になっているなら、社会的な美名の裏側にある収益構造を見なければなりません。


良い取り組みと問題のある取り組みを分けて考える

障害のある方が猫と関わること自体を否定しているわけではありません。

動物との関わりが心の安定につながったり、生活リズムを整えたり、人とのコミュニケーションのきっかけになったりすることはあります。

しかし、そこに猫カフェとしての営利性が強く入り、利用者と猫の両方が事業者の収益装置になってしまうなら、それはまったく別の問題です。

良い取り組み問題のある取り組み
利用者の支援計画が中心にある店舗運営の人手として利用者を使う
猫の健康とストレス管理を最優先する来客数や売上のために猫を出し続ける
工賃向上や支援内容が明確事業者収入に比べて利用者還元が低い
譲渡審査や医療管理が丁寧猫の頭数や見た目を集客目的で使う
収支や支援金の使い道が透明クラウドファンディングや寄付の使途が見えにくい
地域の中で責任ある支援をする全国展開・加盟店拡大が目的化する

大切なのは、看板の言葉ではなく、実際の中身です。

「保護猫」「福祉」「就労支援」と名乗っているから良い事業とは限りません。

猫と利用者の両方が大切にされているか、事業者や本部の利益が過度に優先されていないかを見極める必要があります。


見る側が確認したいポイント

猫カフェと就労継続支援B型を組み合わせた事業を見る時は、雰囲気や宣伝文句だけで判断しないことが大切です。

「保護猫のため」「障害者支援のため」と書かれていても、実際にお金がどこへ流れ、猫と利用者にどのように還元されているかを確認する必要があります。

確認したいポイント

  • 利用者の工賃は十分に支払われているか
  • 事業所に入る障害福祉サービス報酬と、利用者へ支払われる工賃の差は妥当か
  • 猫カフェ売上が利用者支援や猫の医療費に還元されているか
  • 利用者負担がある場合、その説明は十分か
  • クラウドファンディングや寄付の使い道が明確か
  • 猫の休息スペース・医療・譲渡管理が適切か
  • 利用者の作業が無理のない支援計画に基づいているか
  • 事業者の利益が過度に優先されていないか
  • フランチャイズ本部への加盟金・月額費用などの流れが明確か
  • 「保護猫」「福祉」という言葉だけでイメージを作っていないか
  • 誰が一番得をしている構造なのか

支援したい気持ちは大切です。

しかし、善意が本当に猫と利用者に届いているのか、事業者や本部の収益化に利用されていないかを見極める視点も必要です。


QOL南大阪保護猫シェルターの立場

QOL南大阪保護猫シェルターは、猫カフェと就労継続支援B型を組み合わせた事業形態について、強い問題意識を持っています。

障害のある方の支援という名目で公的報酬を受け取りながら、同時に猫カフェとして一般客から売上を得て、さらに保護猫のイメージで集客する形には、強い違和感があります。

そこにクラウドファンディングまで加わり、保護猫と福祉の言葉で初期費用まで集めるのであれば、なおさら厳しく見る必要があります。

さらに、この仕組みが全国展開・フランチャイズ型の事業として広がるなら、問題は一店舗だけにとどまりません。

現場の店舗だけでなく、本部ビジネス、加盟店ビジネス、公費ビジネスとして拡大していく可能性があります。

事業所には利用者1人あたり月10万〜15万円前後の障害福祉サービス報酬が入るケースがありながら、利用者に支払う工賃は最低賃金ではなく、平均月額3,000円以上という最低ラインで制度上は成立し得ます。

そこに猫カフェ売上、利用者負担、寄付、支援物資、クラウドファンディング、フランチャイズ収益まで重なるなら、猫と障害のある方を中心に置いた、非常に事業者側に都合のよい構造になってしまいます。

私たちは、保護猫を商売の道具にすることに反対です。

障害のある方を安価な労働力として扱うような仕組みにも反対です。

福祉制度を、事業者や本部が楽に儲けるための仕組みにすることにも反対です。

猫も人も制度も、事業者の収益のために利用される存在ではありません。

保護猫活動は、猫の命を守り、適切な家庭へつなぐための活動です。

福祉は、障害のある方の尊厳、安心、社会参加を支えるための制度です。

そのどちらも、営利目的の飾り言葉として使われるべきではありません。

私たちの考え

  • 障害のある方の就労支援そのものは大切な制度です
  • 真面目に運営されている福祉事業所を否定するものではありません
  • 問題は、猫と障害福祉を営利の仕組みに組み込むことです
  • 保護猫は集客のための道具ではありません
  • 障害のある方は安い労働力ではありません
  • 公費は、事業者や本部が楽に儲けるためのものではありません
  • 全国展開・フランチャイズ化するなら、より高い透明性と倫理性が必要です
  • 福祉制度と動物保護を組み合わせるなら、極めて慎重であるべきです

保護猫活動に必要なのは、猫を商品化しない姿勢です

保護猫活動の目的は、猫を長く施設に置いて見せることではありません。

猫をかわいそうな存在として集客することでもありません。

本来の目的は、猫の健康と安全を守り、その子に合った家庭へつなぐことです。

保護猫という言葉が広がることは良いことです。しかし、その言葉がビジネスの看板として使われることには注意が必要です。

保護猫活動には、医療費、フード代、トイレ用品、清掃、隔離、感染症対策、譲渡審査、里親対応、終生の責任が伴います。

猫を集客資源として扱うのではなく、命ある存在として扱うことが最低限の前提です。

保護猫とペットショップの違いについては、保護猫とペットショップの違いも参考になさってください。


参考資料

このページでは、就労継続支援B型事業所数の推移、平均工賃、工賃の最低基準、利用者負担、保護犬猫ふれあい施設と就労継続支援B型を組み合わせたフランチャイズ型事業の公開情報などを参考にしています。


まとめ

就労継続支援B型は、本来、一般就労が難しい障害のある方のための大切な障害福祉サービスです。

しかし、猫カフェや保護猫カフェと組み合わせる形態では、障害福祉サービス報酬、利用者負担、猫カフェ売上、寄付、支援物資、クラウドファンディング、そして猫が、ひとつの収益構造に組み込まれる可能性があります。

特に問題なのは、事業所には利用者1人あたり月10万〜15万円前後の障害福祉サービス報酬が入るケースがある一方で、利用者に支払う工賃は最低賃金ではなく、平均月額3,000円以上という最低ラインで制度上は成立し得る点です。

そこに猫カフェ売上、寄付、支援物資、クラウドファンディング、フランチャイズ収益まで重なれば、事業者側にお金が残りやすい構造になります。

さらに、この仕組みを使った全国展開・フランチャイズ型の事業まで出てきています。

そうなると、現場の店舗だけでなく、本部、加盟店、公費、利用者、猫、一般客、寄付、クラウドファンディングが複雑につながるビジネスモデルになります。

QOL南大阪保護猫シェルターは、障害のある方の支援を否定しているわけではありません。真面目に運営されている福祉事業所を否定するものでもありません。

私たちが問題だと考えるのは、猫と障害福祉を組み合わせ、公費と動物の命を利用した営利モデルになってしまうことです。

保護猫は集客のための道具ではありません。障害のある方は安い労働力ではありません。

福祉制度は、事業者や本部が楽に儲けるための仕組みではありません。

保護猫と福祉という、社会的に良く見える言葉を使って、公費収入、猫カフェ売上、利用者負担、寄付、クラウドファンディング、フランチャイズ収益を重ねる構造があるなら、それは厳しく見られるべきです。

猫も人も制度も、営利のために利用されるべきではないと考えています。