子猫を迎えるにあたっての飼い方の基本

●ケージの大切さ
猫を迎えるにあたって
「ケージはどうせ使わなくなるし邪魔になるだけだからいらない」という方が多いです。
しかし猫は人より住環境に依存する動物です。
いきなり家に連れてこられて「はい、自由にどうぞ」とされても困惑するだけで非常に可哀想です。
「トイレはどこ?」「落ち着くとこはどこ?」「ゴハンはどこ?」「お水はどこ?」「ベッドはどこ?」
猫ははじめての環境の場合、暗く閉鎖的で狭い場所の方が落ち着きます。
まずはケージの中が家の中で一番「トイレもできて、落ち着けて、ゴハンも食べれて、安心して寝ることが出来る場所」とおぼえてもらうことが大切です。
できれば家族が集まるリビング部屋の一番角隅が好ましいです。
結果たとえ1週間しかケージを使わなくても、QOL南大阪保護猫シェルターでは猫を迎えるにあたりまして必ずケージを御用意いただきます。
ケージの1~2万円程度をケチる方は医療費などもケチる可能性が高く、QOL南大阪保護猫シェルターでは正式譲渡をさせていただいておりません。

●初日はケージをシーツで覆う
非常に人馴れした猫でも、見た目で天真爛漫に遊んでいるようでも実のところ非常にストレスを感じている場合があります。
はじめての場所にストレスを感じない猫はいません。
初日の遊びとスキンシップはほどほどが良いでしょう。
はじめての晩はケージの上面も含めて全体をシーツで覆ってください。
その方が猫ちゃんも安心して落ち着けます。
夜鳴きをする場合もありますが、無視で結構です。
夜鳴きであまり相手をすると癖になる可能性があります。

●いつケージのシーツをはずすの?
完全人馴れした感じの子猫の場合は、2日目からシーツをはずして結構です。
夜鳴きをする限り、夜中の全面シーツは続けてください。
ずっとケージの隅などで怯えて隠れている場合は無理してケージから出さず、人がいない時はケージをシーツで覆い続け、人がいる時はシーツを半分だけ開けて人間の日常行動を遠くから観察させてあげて慣らしてください。
人間がケージのまわりをウロウロしても、シーツを開けたり閉じたりしても、隅っこで怯えることがなく堂々としていたらシーツはもう必要ない時でございます。

●子猫は見た目以上にストレスを感じている
初日から活発で無邪気に遊びまわるような子が、2~3日ゴハンを食べない、下痢の場合が多くあります。
子猫は見た目以上にストレスを感じています。
4日以上続く場合は、獣医師またはQOL南大阪保護猫シェルターに御相談くださいませ。

●フード
生後5ヶ月くらいまではドライフードを与える場合は必ずぬるま湯またはお湯でふやかしてから与えてください。
ふやかさないと子猫の成長途中の弱い胃腸がついていけないからです。
ふやかす目安はドライフードの3倍量のぬるま湯またはお湯でふやかす感じです。
例としてドライフード20グラムの場合は60ccのぬるま湯またはお湯でふやかします。
猫は犬のように一気には全部食べませんので、置きっぱなしで結構です。
子猫は食べるだけ食べさせてほぼ大丈夫です。
朝晩に二回にわけて、残飯を処理しながら適切な量を模索していきます。
猫は基本的に水を飲む習慣がない動物ですので、歳を取ると腎臓病で苦しみ短命で死ぬ子が多く、QOL南大阪保護猫シェルターでは、大人猫もドライフードをふやかしたものにウェットフードをまぜて与えています。

●いつ遊ぶ?
猫は朝焼けと夕暮れの薄暗い時間に狩りを行う動物ですので、これらの時間に行動が活発になります。
ですので、遊ぶなら早朝と夕方がベストですが、猫は人間の生活リズムに合わせることがある程度できる柔軟性がありますので、あまり厳密でなくて構いません。
オモチャはどんなものもすぐに飽きますし破壊しますので、手作りや安いものを色々な種類がいいと思われます。
ただ毛糸系など噛みちぎって飲み込んでしまうようなものは注意が必要ですので、遊んだあとは放置せずに片付けてください。
しっかり運動したあとにゴハンを出すと食欲も増進します。
しかし、夢中になりすぎて運動させすぎも注意が必要です。
猫が口でハアハア呼吸をしたらやりすぎだったと思ってください。

●爪とぎ
猫は寝ていて起きた時にその近くで爪とぎをよくやります。
爪とぎの置き場所は、ケージ内に一個、お気に入りの昼寝の場所の近くに一個は最低置きましょう。

●爪切り
爪切りが好きな猫は存在しません。
子猫も爪切りははじめてなので、最初の一回はだれでも成功します。
しかし下手な爪切りは猫にとってトラウマになり、ひどい場合は二度とまともにさせてくれません。
多少、ネットなどでやり方を色々勉強してから行ってください。
難しい場合は動物病院でも500円ほどでやってくれます。

●猫にしつけは効くの?
難しい話しは避けますが、まず猫にしつけは無理だと思ってください。
飼い主が猫に怒っていいようなことは、何一つありません。
トイレの失敗、猫が噛んでくる、大事なものを壊された等色々あると思いますが、すべてそうさせた人間が悪いのです。
例外なく猫が悪いことなんて何一つありませんことを御理解ください。
ましてや猫の失敗に対して罰や叩いて教えるなんて言語道断と御理解ください。

●少し痛めの甘咬みをしてくる
これはほとんどの場合は欲求不満行動です。
ほとんどの場合、「お腹が空いた」「オヤツを食べたい」「遊びが足りない」「ナデナデが足りない」が原因です。
間違っても叱らないでください。
猫の欲求不満を読み取って対処してください。
あと手をオモチャがわりに遊ぶ人もよく噛まれます。
人の手は遊ぶものと勘違いさせるだけですので止めましょう。

●医療関係
キッチンスケールなどで子猫の体重が1.0kgを越したあたりで最初のワクチンを打ちに行ってください。
その時にその子がしたウンチも一緒に持っていき検査をしてください。
そしてその一ヶ月後に二回目のワクチンをお願いいたします。
不妊手術の時期や、その後のことは担当の獣医さんにより考え方が違いますので、その方のやり方にお任せください。
不妊手術は体重が2.0kgを超えたあたり、生後推定6ヶ月までを推奨しています。

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