動物病院の選び方|猫のかかりつけ医を決める時に大切なこと

動物病院の選び方|猫のかかりつけ医を決める時に大切なこと
これまで数多くの動物病院を見てきて、さらに多くの飼い主さんから実際の口コミや感想を聞いてきた経験をもとに、動物病院選びについてお伝えします。
まずは近さ
動物病院は全国に約1万2000軒あると言われており、多くの方の生活圏内にも何件かあるはずです。
何かあった時、特に急いで病院へ連れて行く必要がある場面を考えると、やはりまずは近い病院を候補に入れることが大切です。
どれほど評判のよい病院でも、遠すぎると通い続ける負担が大きくなりますし、緊急時の対応もしづらくなります。そのため、動物病院選びでは、まず「近さ」を重視するのが現実的です。
どんな獣医さんがよいのか
一番大切なのは、こちらの話をしっかり聞いてくれて、納得できるまで説明してくれる先生かどうかだと思います。
もちろん、相性の問題もあります。知識や経験が豊富であっても、こちらの話をあまり聞いてくれなかったり、説明が一方通行だったりすると、飼い主として不安やモヤモヤが残ってしまうことがあります。
中には、とても優秀な獣医さんでも、コミュニケーションの面で少し合わないと感じることがあります。また、先生は良いのに、受付やスタッフの対応に強い違和感があり、通うのをやめたという話を聞くこともあります。
動物病院選びは、一度で絶対に決めなければならないものではありません。 最初から一か所に決め打ちするのではなく、「合わなければ見直してもよい」という気持ちで選ぶのがよいと思います。
個人病院と総合病院の違いを知っておく
動物病院は大きく分けると、一人の獣医さんを中心に診療する個人病院と、複数の獣医さんや設備をそろえた総合病院があります。
多くは個人病院ですが、総合病院には大きな設備や専門性があることが多いです。
違いを簡単にまとめると、次のようになります。
| 個人病院 | 総合病院 | |
|---|---|---|
| 獣医の人数 | 一人または少人数 | 複数人 |
| 規模 | 小さい | 大きい |
| 価格 | 普通 | 高め |
| 設備 | 最小限 | 充実している |
| 簡単な病気への対応 | ほぼ問題なし | ほぼ問題なし |
| 難しい病気への対応 | 内容によっては難しい | 幅広く対応しやすい |
| 専門性 | 先生個人の得意分野による | 専門医がいる場合が多い |
| 判断の進め方 | 一人の先生の判断中心 | 複数獣医で相談できることがある |
ここで結論
たとえばワクチン接種のような一般的な診療であれば、普段は近くの個人病院をかかりつけ医にするので十分なことが多いと思います。
その一方で、設備や専門性が必要な難しい病気、手術、精密検査などでは、総合病院が強みを持つことがあります。
そのため、
・普段は近くの個人病院
・難しい病気や不安が強い時は総合病院やセカンドオピニオン
という形で考えておくのが、現実的で安心しやすい選び方だと思います。
完全予約制の病院と自由来院型の病院がある
最近は、完全予約制の病院も増えてきました。
人気のある病院では、予約なしだとかなり待つこともありますし、逆に完全予約制であれば待ち時間が短く済むこともあります。
ただし、完全予約制でも、緊急性が低い場合は予約の方が優先されるため、すぐ診てもらえないことがあります。一方で、自由来院型の病院はそのまま行ける反面、混雑時には長時間待つことがあります。
待ち時間が長すぎると、猫にもかなりのストレスがかかります。そのため、ワクチンなど比較的落ち着いた受診の機会に実際に行ってみて、病院の雰囲気や待ち時間、スタッフ対応を肌で感じておくのもよい方法です。
緊急病院ってあるの?
最近は大都市を中心に、少しずつではありますが、夜間対応や24時間対応の動物救急病院が増えてきました。
実際に使う機会がないのが一番ですが、もしもの時に備えて、救急対応をしている病院をひとつくらい知っておくと安心です。
往診対応の病院ってあるの?
病院によっては、午前診療と夜間診療の間の空き時間などを使って、週に1〜2回ほど往診対応をしているところもあります。
通院が難しい場合や、移動ストレスが大きい猫の場合には、往診が役立つこともあります。気になる方は、事前に調べたり、問い合わせたりしてみてもよいでしょう。
猫専用の待合室がある病院はあるの?
犬がワンワン吠えている待合室では、猫はかなりのストレスを感じます。
そのため最近では、新しい大きめの病院を中心に、犬と猫の待合室を分けている病院も増えています。
猫は通院そのものが大きな負担になりやすい動物ですので、こうした環境面も、病院選びでは意外と大切です。
高齢の先生より中年の先生、という考え方
これは絶対ではありませんが、あえて無難に選ぶなら、中年くらいの先生がバランスを取りやすいという考え方があります。
高齢の先生は経験が豊富なことが多い一方で、獣医学は近年かなり更新が早く、昔の知識のまま止まっているケースもあります。もちろん、年齢に関係なく勉強熱心な先生なら問題ありません。
一方で、あまりに若いと経験不足が気になる場合もあります。
そのため、経験と新しい知識の両方をある程度期待しやすいという意味で、中年くらいの先生は比較的選びやすいと感じます。
やはりGoogle口コミは参考になる
動物病院の紹介サイトや口コミサイトもありますが、今のところはGoogle口コミが最も見やすく参考にしやすいと感じます。
評価数が多く、点数も高い病院は、ひとつの参考になります。また、点数だけでなく、実際の口コミ内容を見ると、
・先生の説明は丁寧か
・話を聞いてくれるか
・スタッフ対応はどうか
・待ち時間は長いか
・費用感はどうか
といった特徴が見えてきます。
ただし、口コミだけで決めるのではなく、実際に一度行ってみて、自分と猫に合うかどうかを確認することが大切です。
最後に
動物病院選びに絶対の正解はありません。猫の性格、飼い主さんの考え方、通いやすさ、先生との相性によって、合う病院は変わってきます。
大切なのは、
・まず近い病院を候補にすること
・しっかり話を聞いてくれる先生かを見ること
・個人病院と総合病院の違いを理解しておくこと
・口コミを参考にしつつ、実際に自分で確かめること
だと思います。
最初から完璧な病院を探そうとするより、「かかりつけにする病院」と「必要時に相談できる別の病院」の両方を意識しておくと、安心感がかなり違ってきます。

